11月9日に地域おこし協力隊連携ツアー・山形県歴史・文化の旅「日本遺産 荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主集落~<藤島・加茂湊>」を開催しました。
新庄駅東口に10時集合。今回は14名にご参加いただきました。車内では、私から最上川舟運と北前船を結ぶ清川街道についてお話させていただきました。
最初に訪ねたのは、鶴岡藤島地区にある「東田川文化記念館」ここには旧東田川郡役所と郡会議事堂、電気事業組合倉庫の建物があり、「旧東田川郡役所及び郡会議事堂」は、2023年12月に国指定史跡に指定されました。今回は館内の解説を遠田館長にお願いしました。
明治36年(1903)建築の旧東田川郡会議事堂は、壁は下見板張(横に長い板材を少しずつ階段状に重ねて、押縁で固定する工法)の2階建て。
現在1階が「鶴岡市立図書館 藤島分館」、2階(旧議場)が「明治ホール」として利用されています。
1階では議長室として使われていた談話室や応接室も見せていただくことができました。特に壁の装飾が見事でした。
当初は2階建ての洋館だった東田川郡役所ですが、明治19年火災により焼失。明治20年に再建されたのが現在の建物です。
純和風の旧東田川郡役所ですが、ロの字に並ぶ部屋や廊下の真ん中に中庭があります。これはパラッツォ(中庭)と呼ばれるイタリアの建築様式だそうです。
旧郡庁室からは藤島のメインストリートを見ることができます。
2階建て土蔵造りの旧東田川電気事業組合倉庫は、現在展示室や管理棟として利用されています。
2階には旧藤島町で発見された「独木舟(まるきぶね)」等が展示されています。
お昼は、やさいの荘の家庭料理「菜ぁ」さんでいただきました。
午後は鶴岡市加茂地区にある「鶴岡市加茂コミュニティ防災センター」へ移動。まず館内に入って「北前船寄港地加茂」を学ぶDVDを全員で視聴しました。
その後、今回ガイドをお願いしている「まち歩きガイド(加茂地区自治振興会)」のおふたりの紹介があり、まち歩きを始めました。
登録有形文化財に指定されている石名坂邸。玄関の上に「航海安全祈祷札」を見ることができました。
舟に使われていた木材を再利用された門。
オリジナルの模型を使って分かりやすく解説してもらいました。
今回のコースは、私が携わっている清川関所の事業「歴史講座in清川」や清川まちづくりセンターの事業「ざ・歴学」で訪問して好評だった為、広く参加者を募る「地域連携ツアー」で改めて企画しました。
既存のツアーでは訪ねることが少ないスポットながら、地域の歴史を学ぶには格好の場所であり、今後も機会を見てコース策定していきたいと思います。